
カオリンを構成する鉱物は、カオリナイトとハロイサイトである。カオリナイトの成分は Al2O3・2SiO2・2H2O であり、これと同じ成分の鉱物には、デッカイト・ナクライトなどがある。
カオリナイトからなるカオリンには、関白カオリン・指宿カオリン・ツェットリッツカオリンなどがある。
ハロイサイト (Al2O3・2SiO2・4H2O) からなるカオリンには、朝鮮カオリン・香港カオリン・神目カオリンなどがある。
朝鮮カオリンには平均10%ぐらいの長石を含む。したがって、関白カオリンのように長石を含まないカオリンを磁器に使用するときは、調合にその点を考えて使う。
ハロイサイトは一般にカオリナイトより塩基置換性が大きく、針状結晶をしているので乾燥強度や可塑性が大きい。
カオリンは木節粘土やがいろ目粘土に比べて可塑性が小さい。原料中に Fe2O3や TiO2 を含むと、還元焼成のとき鉄とチタンのスピネルをつくり灰色となる。
カオリンは主として白色磁器の原料として使用されるが、その場合は次のことが必要である。
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Al2O3 35%以上、Fe2O3 0.5%以下、強熱減量 13%以上、耐火度 SK33以上 |
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焼成後白色であること |
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SK13でよく焼きしめること |
もちろん、使用目的により、この条件に合わないものでも使用できるが、輸出高級磁器には以上の条件に合うカオリンがよい。一般にカオリンは、従来外国産のものが多く使われ、品質も河東カオリン・香港カオリンなどは品質がすぐれている。
そのほかツェットリッツカオリンも有名で、耐火度はSK33〜36になっている。
カオリンの熱的性質として、ハロイサイト系の朝鮮カオリン・香港カオリンに付いてみると、香港カオリンは結晶度がよく、発達した細長い管状結晶を示し、朝鮮カオリンはこれよりやや結晶度が低く比較的よく発達した細長い結晶を示す。
熱てんびんによる変化は、100℃付近以下の脱水による重量変化と、吸熱反応のピークの振幅は結晶に比例して変化している。結晶度の低いものほど、100℃以下の変化は著しい。450〜500℃の熱分解開始温度も、結晶度の低下に比例して低くなっている。
一般にハロイサイトは、100℃以下で、カオリンに比べ、かなり多量の脱水がみられるが、これは吸着水の放出によるものであり、100〜400℃ではゆるやかな脱水、400〜500どにかけて急激な構造水の放出を示し、500℃以上でふたたびゆるやかとなり、800℃付近で脱水は全て終わる。
示差熱分析では、ハロイサイトは100〜200℃で吸熱ピークを示すが、これは過剰の水分を放出する。500〜600℃での吸熱反応および900〜1150℃の発熱反応は、カオリナイトと本質的には変わりがない。
カオリナイトについては、100℃付近で重量減は1〜2%ぐらいで、400℃付近でも2%ぐらいであり、470〜500で急激に脱水し、650〜750℃
で大部分の構造水の放出を終わる。
示差熱分析では、500〜600℃で吸熱反応を示す。これは構造水を放出するために現れる。また、1000℃付近で示す発熱反応は、?−Al2O3の生成することを表し、さらに1150℃付近ではムライト・クリストバライトを生ずる。